2017年5月3日水曜日

Citizenfour(2014)

元CIA職員「スノーデン」と英ガーディアン誌による
例の暴露過程のドキュメンタリー。
ワイドショー的内容かと思いきや、
きちんとリアリティが伝わってきて面白いしスリリングだ。
気分はジャックバウアー。
ちょっぴり優秀なSEでしかなさそうなスノーデンの様子から伝わってくるのは
国家の力に対する恐怖。
自主規制する(らしい)国、日本では、永らく忘れさせられていた感覚だ。

ちなみに、タイトルの由来は
スノーデンが監督にコンタクトを取ってきたときの暗号名だそうです。


☆見る前に知っていると幸せ?
 インフラ技術者の私から簡単な技術用語解説
・SSLキー
 暗号化通信の復号の為に必要なパスワード
 本編では、スノーデンも利用していたセキュアなメールサービス「Lavabit」が
 米政府から提出を求められていた。
 ※「Lavabit」が日本語字幕では訳されてなかったけど、訳しておいてほしいよね。

・暗号って、どういう仕組みなの?
 詳しくは数学勉強してない私にはよくわからない。
 ただ、大まかなところは簡単。

 AからBに「43」というデータを送りたいとします。
 他に知られないために、AもBも、相手に送るデータに
 あらかじめ決めておいた値「152」をかけるようにしておきます。
 すると、Aは「43*152=6536」をBに送ればいいというわけです。
 もしもBがAに「9728」を送ったら?
 それは「9728/152=64」を送ったというわけですね。
 この実際の「43」「64」という通信内容を
 他人が「152」というパスワードを知らずに導き出すのは難しいはずだと
 こういう考えに基づいて暗号化通信は成立しています。

 数学的には「P!=NP予想」に根拠を置いた方法。
 だから、もしも「P=NP」だったりしたら、みんながびっくりすることになります。
 無理やりカートゥーンにからめると
 FuturamaやSimpsonsのDavid X CohenはP=NP派だそうです。
 アッタマいい!

Citizenfour Trailer